【2012年セリーグファイナルステージ】読売ジャイアンツ-中日ドラゴンズ

2012年のクライマックスシリーズ、セ・リーグのファイナルステージは、セリーグ優勝の読売ジャイアンツと2位中日ドラゴンズが東京ドームで対戦した。2007年以来セリーグCSでは、ファイナルステージ6回中5回目の対戦となった。

巨人vs中日 第1戦

<東京ドーム>

1 2 3 4 5 6 7 8 9 H E
中日 0 0 1 0 0 1 0 0 1 3 9 0
巨人 0 0 0 1 0 0 0 0 0 1 5 0

開始18:00 終了21:21 3時間21分 40,039人

勝:大野(1勝0敗)
負:内海(0勝1敗)
セーブ:山井(1セ)
本:

打撃成績

<中日>

ポジション 先攻 打数 安打 打点 四球 死球 三振
(中) 大島 5 1 1 0 0 0
(二) 荒木 5 1 0 0 0 0
(遊) 井端 4 1 0 0 0 0
(左) 和田 2 1 0 2 0 0
(一) ブランコ 3 0 0 1 0 2
堂上値 0 0 0 0 0 0
(右) 平田 4 1 1 0 0 1
(三)一 森野 4 2 0 0 0 0
(捕) 谷繁 4 1 1 0 0 1
(投) 大野 2 0 0 0 0 1
田島 1 0 0 0 0 1
浅尾 0 0 0 0 0 0
松井佑 1 1 0 0 0 0
山井 0 0 0 0 0 0

<巨人>

ポジション 後攻 打数 安打 打点 四球 死球 三振
(中)右 長野 3 1 0 1 0 0
(二) 藤村 4 0 0 0 0 1
(遊) 坂本 3 1 0 1 0 0
(捕) 阿部 4 0 0 0 0 1
(三) 村田 3 0 0 1 0 1
(左) 高橋由 4 2 1 0 0 0
(右) 矢野 3 0 0 0 0 1
マシソン 0 0 0 0 0 0
山口 0 0 0 0 0 0
石井 1 0 0 0 0 0
(一) 亀井 3 0 0 0 0 0
(投) 内海 2 0 0 0 0 1
福田 0 0 0 0 0 0
打中 松本哲 1 1 0 0 0 0

投手成績

<中日>

回数 投手 打者 安打 四球 死球 三振 自責
5 2/3 大野 24 4 3 0 3 1
1 1/3 田島 4 1 0 0 1 0
1 浅尾 3 0 0 0 1 0
1 山井 3 0 0 0 0 0

<巨人>

回数 投手 打者 安打 四球 死球 三振 自責
6 内海 25 5 3 0 4 2
1 福田 3 0 0 0 1 0
1 マシソン 4 1 0 0 1 0
1 山口 6 3 0 0 0 1

戦況

中日が接戦を制して対戦成績を1勝1敗(巨人のアドバンテージ1勝を含む)のタイとした。
中日は3回表2死2塁から大島の適時打で先制。巨人は4回裏1死1.2塁から高橋由の適時打で同点に追い付くが、中日は6回表2死1.2塁から平田の適時二塁打で再度の勝ち越しに成功。9回表には1死1塁から谷繁の適時二塁打で追加点を挙げて突き放し、最後はファーストステージから4連投の山井が締めて競り勝った。
中日先発の大野は5回2/3を投げて被安打4、1失点。序盤は制球に苦しむ場面も見られたが、回を追う毎に立ち直りを見せ、最少失点にまとめてポストシーズンゲーム初登板で初勝利。後続の強力な救援投手陣も無失点リレーで巨人打線を封じた。対する巨人先発の内海は中日の中軸を井端の1安打のみに抑えていたが、走者を置いた場面で打撃好調の大島と伏兵・平田に適時打を許し、また巨人打線は5安打が全て単打で長打が出ず、4番・阿部も無安打に終わり、中日に競り負けた。
巨人はクライマックスシリーズの制度導入以来、ファイナルステージ初戦は5連敗となった。

巨人vs中日 第2戦

<東京ドーム>

1 2 3 4 5 6 7 8 9 H E
中日 0 2 0 1 0 1 0 0 1 5 11 0
巨人 1 0 0 0 0 0 0 1 0 2 6 0

開始18:01 終了21:41 3時間40分 39,135人

勝:伊藤(1勝0敗)
負:ホールトン(0勝1敗)
セーブ:山井(2セ)
本:[中]大島1号(6回1点小山)

打撃成績

<中日>

ポジション 先攻 打数 安打 打点 四球 死球 三振
(中) 大島 5 2 2 0 0 0
(二) 荒木 5 2 1 0 0 0
(遊) 井端 2 0 0 3 0 0
(左) 和田 4 1 0 1 0 1
堂上直 0 0 0 0 0 0
(一) ブランコ 5 1 0 0 0 2
走左 英智 0 0 0 0 0 0
(右) 平田 5 2 0 0 0 1
(三)一 森野 3 1 0 2 0 0
(捕) 谷繁 3 0 1 1 0 1
(投) 伊藤 4 2 1 0 0 2
浅尾 0 0 0 0 0 0
堂上剛 1 0 0 0 0 0
山井 0 0 0 0 0 0

<巨人>

ポジション 後攻 打数 安打 打点 四球 死球 三振
(右) 長野 4 2 1 0 0 1
(二) 藤村 3 0 0 0 0 1
高木京 0 0 0 0 0 0
高木康 0 0 0 0 0 0
石井 1 0 0 0 0 0
西村 0 0 0 0 0 0
(遊) 坂本 4 2 1 0 0 0
(捕) 阿部 4 1 0 0 0 2
(左) 高橋由 4 0 0 0 0 2
(三) 村田 4 0 0 0 0 0
(一) 亀井 3 1 0 0 0 0
(中) 松本哲 2 0 0 1 0 1
(投) ホールトン 1 0 0 0 0 0
小山 0 0 0 0 0 0
打二 古城 2 0 0 0 0 1

投手成績

<中日>

回数 投手 打者 安打 四球 死球 三振 自責
7 2/3 伊藤 27 4 1 0 7 2
1/3 浅尾 2 1 0 0 0 0
1 山井 4 1 0 0 1 0

<巨人>

回数 投手 打者 安打 四球 死球 三振 自責
3 2/3 ホールトン 20 7 2 0 3 3
2 1/3 小山 13 2 4 0 3 1
1 高木京 3 0 0 0 1 0
1 高木康 3 0 0 0 0 0
1 西村 6 2 1 0 0 1

戦況

中日が一軍登録即先発となった伊藤の投打にわたる活躍で連勝。対戦成績を2勝1敗とリードした。
巨人が初回、1死1塁から坂本の適時二塁打で先制するが、中日は2回表に平田・森野の連続安打と谷繁の四球で無死満塁の好機を作り、投手・伊藤自らの適時内野安打と大島の内野ゴロの間に三塁走者が生還して逆転に成功。その後は4回表に2死2塁から荒木の適時打、6回表は1死から大島のソロ本塁打、9回表には1死満塁から谷繁の犠飛で着実に追加点を重ねた。
中日先発の伊藤は7回2/3を投げて被安打4、2失点。初回は制球が不安定で先制を許したものの、2回以降は安定した投球で、6回まで一人の走者も許さず7三振を奪う好投を見せた。また打撃でも同点打となるタイムリーを含む4打数2安打の活躍を見せた。
対する巨人先発のホールトンは立ち上がりから制球に苦しみ、3回2/3で3失点。打線も中日投手陣の前に5安打に抑えられ、逆転を許した後は8回裏二死一・三塁で、代わった中日2番手・浅尾から長野のタイムリーで1点を返すのみにとどまった。

巨人vs中日 第3戦

<東京ドーム>

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 H E
中日 0 2 1 0 0 1 0 0 0 1 5 11 0
巨人 0 1 0 1 0 2 0 0 0 0 4 7 0

開始18:01 終了21:42 3時間41分 44,744人

勝:武藤(1勝0敗)
負:西村(0勝1敗)
セーブ:岩瀬(1セ)
本:[中]和田1号(6回1点福田) [巨]村田1号(4回1点山本昌) [巨]高橋由1号(6回2点田島)

打撃成績

<中日>

ポジション 先攻 打数 安打 打点 四球 死球 三振
(中) 大島 6 1 0 0 0 1
(二) 荒木 3 1 0 1 0 0
(遊) 井端 4 0 1 0 0 0
(左) 和田 5 1 1 0 0 1
(一) ブランコ 3 2 0 2 0 1
堂上直 0 0 0 0 0 0
(右) 平田 4 1 0 1 0 1
(三)一 森田 2 2 0 2 0 0
(捕) 谷繁 5 2 2 0 0 1
(投) 山本昌 2 0 0 0 0 1
山崎 0 0 0 1 0 0
田島 0 0 0 0 0 0
ソーサ 0 0 0 0 0 0
松井佑 1 0 0 0 0 0
小林正 0 0 0 0 0 0
武藤 0 0 0 0 0 0
堂上剛 1 1 1 0 0 0
岩瀬 0 0 0 0 0 0

<巨人>

ポジション 後攻 打数 安打 打点 四球 死球 三振
(中)右 長野 4 1 0 1 0 0
(左) 2 0 0 0 0 0
山口 0 0 0 0 0 0
古城 0 0 0 0 0 0
矢野 1 0 0 0 0 1
(遊) 坂本 5 0 0 0 0 2
(捕) 阿部 5 1 0 0 0 0
(右)左 高橋由 4 1 2 0 0 1
(三) 村田 2 1 1 2 0 0
(一) ボウカー 4 2 0 0 0 0
(二) 寺内 3 1 1 0 0 1
藤村 1 0 0 0 0 0
西村 0 0 0 0 0 0
(投) 宮園 0 0 0 0 0 0
中井 1 0 0 0 0 0
福田 0 0 0 0 0 0
高木京 0 0 0 0 0 0
マシソン 0 0 0 0 0 0
打中 松本哲 2 0 0 0 0 1

投手成績

<中日>

回数 投手 打者 安打 四球 死球 三振 自責
5 山本昌 20 3 2 0 3 2
1 田島 6 3 0 0 1 2
1 ソーサ 4 1 0 0 1 0
1 小林正 4 0 1 0 0 0
1 武藤 3 0 0 0 0 0
1 岩瀬 3 0 0 0 1 0

<巨人>

回数 投手 打者 安打 四球 死球 三振 自責
5 宮國 21 4 4 0 2 3
0/3 福田 3 2 1 0 0 1
1 高木京 4 0 1 0 0 0
1 マシソン 3 0 0 0 0 0
2 山口 9 2 1 0 3 0
1 西村 6 3 0 0 1 1

戦況

互いに点を取り合う展開で延長戦となった第3戦は、中日が競り勝って敵地3連勝。対戦成績を3勝1敗として日本シリーズ出場に王手をかけた。
中日が2回表1死満塁から谷繁の2点適時打で先制。巨人はその裏、1死1.2塁から寺内のタイムリーで1点差とするが、中日は3回表1死3塁から井端の犠飛で再び2点差とした。巨人は4回裏1死から村田のソロホームランで1点差に追い上げるが、中日は6回表、先頭打者の和田がソロ本塁打を放って三たび2点差とした。
巨人は6回表1死1塁から高橋由の2点本塁打で遂に同点に追い付き、4‐4のまま9回の攻防を終えて今シリーズ初の延長戦に突入。中日は10回表1死1.3塁の好機を作り、谷繁のスリーバントスクイズ失敗で二死となったものの、代打・堂上剛が決勝点となる適時打を放って勝ち越しに成功。最後はファイナルステージ初登板の岩瀬が締めた。
中日・山本昌、巨人・宮國の両先発投手は共に制球が不安定で互いに失点を重ね合うが、中日は同点に追いつかれはしたものの一度も巨人にリードを許さず、ソーサ・小林正・武藤・岩瀬の救援投手陣が無失点で繋いで最後に勝利をものにした。巨人は高木京・マシソン・山口の中継ぎ投手陣の頑張りで熱戦を演出したが、クローザー・西村が踏ん張りきれず、本拠地3連敗となり、後がなくなった。

巨人vs中日 第4戦

<東京ドーム>

1 2 3 4 5 6 7 8 9 H E
中日 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1 11 0
巨人 0 0 2 0 0 0 0 1 × 3 6 0

開始18:00 終了20:57 2時間57分 46,158人

勝:澤村(1勝0敗)
負:川上(0勝1敗)
セーブ:西村(1セ)
本:

打撃成績

<中日>

ポジション 先攻 打数 安打 打点 四球 死球 三振
(中) 大島 5 2 0 0 0 0
(二) 荒木 5 1 0 0 0 1
(遊) 井端 5 2 1 0 0 0
(左) 和田 4 1 0 0 0 0
(一) ブランコ 4 1 0 0 0 1
(右) 平田 4 1 0 0 0 2
(三) 森野 2 2 0 2 0 0
(捕) 谷繁 2 0 0 1 0 1
(投) 川上 1 0 0 0 0 0
野本 1 1 0 0 0 0
ソーサ 0 0 0 0 0 0
山崎 1 0 0 0 0 1
三瀬 0 0 0 0 0 0
武藤 0 0 0 0 0 0
堂上剛 1 0 0 0 0 0
田島 0 0 0 0 0 0
小林正 0 0 0 0 0 0

<巨人>

ポジション 後攻 打数 安打 打点 四球 死球 三振
(右) 長野 4 1 0 0 0 0
(中) 松本哲 1 0 0 2 0 0
(遊) 坂本 4 2 1 0 0 1
(捕) 阿部 4 2 2 0 0 1
(左) 高橋由 4 0 0 0 0 0
西村 0 0 0 0 0 0
(三) 村田 1 0 0 1 1 1
(一) ボウカー 2 1 0 0 0 0
矢野 1 0 0 0 0 0
寺内 0 0 0 0 0 0
(二)一 古城 2 0 0 1 0 1
(投) 澤村 2 0 0 0 0 0
山口 0 0 0 0 0 0
小笠原 1 0 0 0 0 0
マシソン 0 0 0 0 0 0
鈴木 0 0 0 0 0 0

投手成績

<中日>

回数 投手 打者 安打 四球 死球 三振 自責
4 川上 17 4 2 1 2 2
1 ソーサ 4 0 1 0 0 0
1 三瀬 3 0 0 0 1 0
1 武藤 3 0 0 0 1 0
1/3 田島 3 1 1 0 0 1
2/3 小林正 2 1 0 0 0 0

<巨人>

回数 投手 打者 安打 四球 死球 三振 自責
6 澤村 27 7 2 0 4 0
1 山口 5 3 0 0 1 1
1 マシソン 4 0 1 0 1 0
1 西村 3 1 0 0 0 0

戦況

巨人が効率よく得点を挙げてファイナルステージ2勝目(アドバンテージの1勝を含む)。対戦成績を2勝3敗とした。
巨人は3回裏1死2塁から、坂本の適時二塁打と阿部の適時打で2点を奪って先制。中日は7回表1死1.3塁から井端の適時打で1点を返したが、巨人は8回裏1死1.2塁から、阿部の適時打で追加点を挙げて再び2点差とし、そのまま逃げ切った。
巨人先発の澤村は6回を投げて被安打7・与四死球2ながらも無失点。走者は出しても粘りの投球で、中日に得点を許さなかった。また打線も第3戦まで打点のなかった4番・阿部が2打点を挙げ、3度の得点機で2度得点に結びつける効率の良い攻撃で勝利をものにした。
中日は巨人を上回る11安打をマークしながら、得点機を生かせず、2度あった満塁の好機がいずれも無得点に終わるなど11残塁の拙攻となってしまった。

巨人vs中日 第5戦

<東京ドーム>

1 2 3 4 5 6 7 8 9 H E
中日 0 0 0 0 2 0 0 0 0 2 8 0
巨人 0 2 0 0 0 0 0 0 3 9 0

開始18:01 終了21:41 3時間40分 45,897人

勝:マシソン(1勝0敗)
負:岩瀬(0勝1敗)
本:[中]ブランコ1号(5回2点内海)

打撃成績

<中日>

ポジション 先攻 打数 安打 打点 四球 死球 三振
(中) 大島 4 1 0 1 0 0
(二) 荒木 5 1 0 0 0 0
(遊) 井端 4 2 0 0 0 0
(一) ブランコ 2 1 2 2 0 1
(左) 和田 2 1 0 2 0 0
(三) 森の 4 0 0 0 0 1
(右) 平田 4 1 0 0 0 0
(捕) 谷繁 4 1 0 0 0 1
(投) 山内 1 0 0 0 0 1
三瀬 0 0 0 0 0 0
武藤 0 0 0 0 0 0
野本 1 0 0 0 0 0
小林正 0 0 0 0 0 0
田島 0 0 0 0 0 0
高橋聡 0 0 0 0 0 0
松井佑 1 0 0 0 0 0
岩瀬 0 0 0 0 0 0
山井 0 0 0 0 0 0

<巨人>

ポジション 後攻 打数 安打 打点 四球 死球 三振
(右) 長野 4 1 0 1 0 1
(中) 松本哲 3 1 0 0 0 0
0 0 0 0 0 0
石井 1 1 1 0 0 0
(遊) 坂本 4 0 0 0 0 1
(捕) 阿部 3 1 0 0 1 1
(左) 高橋由 3 1 0 1 0 2
(三) 村田 3 1 0 0 1 1
(一) ボウカー 3 1 0 0 0 1
矢野 1 1 0 0 0 0
鈴木 0 0 0 0 0 0
(二) 古城 4 2 2 0 0 0
(投) 内海 1 0 0 0 0 0
福田 0 0 0 0 0 0
小笠原 1 0 0 0 0 1
マシソン 0 0 0 0 0 0
寺内 0 0 0 0 0 0

投手成績

<中日>

回数 投手 打者 安打 四球 死球 三振 自責
3 0/3 山内 15 4 0 2 4 2
1 三瀬 3 1 0 0 0 0
1 武藤 3 0 0 0 1 0
2/3 小林正 2 0 0 0 1 0
2 田島 7 1 0 0 2 0
1/3 高橋聡 3 1 1 0 0 0
1/3 岩瀬 4 2 1 0 0 1
0/3 山井 1 1 0 0 0 0

<巨人>

回数 投手 打者 安打 四球 死球 三振 自責
4 1/3 内海 22 7 3 0 3 2
2 2/3 福田 9 1 1 0 1 0
2 マシソン 7 0 1 0 0 0

戦況

巨人がサヨナラ勝ちで連勝。対戦成績を3勝3敗のタイに戻し、シリーズの決着は最終第6戦にもつれ込むこととなった。
巨人は2回裏、1死満塁から古城の2点適時打で先制。中日は5回表、1死1塁からブランコの2点本塁打で追い付き、2-2のまま終盤に向かった。巨人は9回裏、中日7番手の岩瀬を攻めて一死満塁・一打サヨナラの好機を作る。ここで中日はクローザー・山井を投入するが、巨人は代打の代打・石井が山井の5球目を左前に弾き返すサヨナラ安打で、接戦を制した。
巨人は第1戦先発から中3日で内海を先発に立てたが、5回に同点本塁打を許して降板。しかし後を継いだ福田・マシソンが中日に追加点を与えなかった。中日は先発・山内が4回裏先頭打者・村田の打球が左足を直撃(記録は投手強襲内野安打)して負傷降板。緊急登板となった2番手・三瀬以降の救援投手陣が踏ん張ったが、ベテラン・岩瀬が誤算となり、8人の投手を注ぎ込む執念の継投も実らなかった。打線も6番に打順が上がった森野が、2度の得点圏でいずれも凡退に終わり、また2回表の平田の走塁ミス(三塁オーバーランで憤死)や、7回表にブランコの打席で3ボール2ストライクからヒットエンドランを仕掛けて失敗(記録はブランコの三振と井端の盗塁死)など、選手のミスと作戦のミスも重なるなどして、好機を生かせなかった。
プレーオフ・クライマックスシリーズでのサヨナラ勝ちは、2011年クライマックス・パ ファイナルステージ第3戦のソフトバンク以来史上7度目で、巨人はクライマックスシリーズで初のサヨナラ勝ちとなった。

巨人vs中日 第6戦

<東京ドーム>

1 2 3 4 5 6 7 8 9 H E
中日 0 0 0 0 0 1 0 0 1 2 8 0
巨人 0 3 0 0 1 0 0 0 × 4 10 0

開始18:01 終了21:19 3時間18分 44,351人

勝:ホールトン(1勝1敗)
負:伊藤(1勝1敗)
セーブ:西村(2セ)
本:[巨]村田2号(5回1点山井)

打撃成績

<中日>

ポジション 先攻 打数 安打 打点 四球 死球 三振
(中) 大島 4 2 1 1 0 0
(二) 荒木 4 1 0 0 0 0
(遊) 井端 3 1 0 1 0 0
(一) ブランコ 4 1 0 0 0 1
(左) 和田 4 0 1 0 0 1
(三) 森野 3 1 0 1 0 0
(右) 平田 2 0 0 0 0 0
山井 0 0 0 0 0 0
野本 1 0 0 0 0 0
大野 0 0 0 0 0 0
堂上直 1 1 0 0 0 0
英智 0 0 0 0 0 0
(捕) 谷繁 4 1 0 0 0 2
(投) 伊藤 1 0 0 0 0 0
武藤 0 0 0 0 0 0
三瀬 0 0 0 0 0 0
堂上剛 3 0 0 0 0 1

<巨人>

ポジション 後攻 打数 安打 打点 四球 死球 三振
(右) 長野 5 1 1 0 0 0
(中) 松本哲 5 1 0 0 0 0
(遊) 坂本 3 0 0 1 0 0
(捕) 阿部 2 1 0 2 0 1
(左) 高橋由 4 1 0 0 0 1
山口 0 0 0 0 0 0
西村 0 0 0 0 0 0
(三) 村田 4 3 1 0 0 1
(一) 古城 4 1 0 0 0 1
(二) 寺内 3 1 2 1 0 0
(投) ホールトン 1 0 0 0 0 1
ボウカー 1 1 0 0 0 0
澤村 0 0 0 0 0 0
鈴木 1 0 0 0 0 0

投手成績

<中日>

回数 投手 打者 安打 四球 死球 三振 自責
1 1/3 伊藤 10 5 1 0 1 3
2/3 武藤 2 0 0 0 0 0
1 三瀬 6 1 2 0 2 0
2 山井 10 3 1 0 0 1
3 大野 10 1 0 0 2 0

<巨人>

回数 投手 打者 安打 四球 死球 三振 自責
5 ホールトン 20 2 3 0 4 0
1 澤村 5 2 0 0 0 0
2 山口 8 2 0 0 1 0
1 西村 5 2 0 0 0 1

戦況

巨人が3連敗の後3連勝、対戦成績4勝3敗で3年ぶり33度目の日本シリーズ進出を決めた。
セ・リーグのCSでは史上初めて第6戦が開催され、巨人・ホールトン、中日・伊藤が共に第2戦以来の中3日で先発した。巨人は2回裏、高橋由・村田・古城の3連打で無死満塁の好機を作り、寺内の2点適時打で先制。さらに1死2.3塁から長野の適時打で3点目を奪って試合の主導権を握り、中盤の5回裏には村田のソロ本塁打で追加点を挙げ、そのまま逃げ切った。
巨人先発のホールトンは立ち上がりこそ制球に苦しんだものの、回を追う毎に立ち直り、5回を投げて無失点。2番手には第4戦先発から中1日で澤村を投入し、さらに山口・西村と繋いで、中日の反撃を封じた。
中日先発の伊藤は、高めに浮いた球を痛打され、1回1/3、3失点で降板。打線は6回表、1死3塁から和田の内野ゴロの間に1点を返し、9回表にも2死3塁から大島の適時打で1点を返すが、反撃もここまで。初回2四球で作った1死1.2塁の好機でブランコ・和田が連続三振に倒れて先制機を逃したことが響いた。

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